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BE AT STUDIO HARAJUKU ARCHIVES

PLAY GROUND -Vol.2

パフォーマンスユニット「きゅうかくうしお」の踊り子、辻本知彦とのプロジェクト

2021.12.14

「PLAY GROUND」は「きゅうかくうしお」の踊り子である辻󠄀本知彦が、他ジャンルのアーティストと定期的にコラボパフォーマンスを実施するイベント。

10月30日、辻本知彦「PLAY GROUND -Vol.2」をBE AT STUDIO HARAJUKUで実施。

Vol.1で目線を合わせる先に「子どもたちがいた」ことで、次は「子どもたちのために何かを作ってみたくなった。」という辻本の言葉から着想を得て、今回は”子ども”というキーワードで「遊び場」を展開。

制作協力に、のべ3万人の子どもたちとプレイシアターを含めた舞台表現を作ってきたむらまつひろこと共に、​​パフォーマンスを鑑賞するだけではなく、子どもたちが主体的に企画に参加し、自らが “あそび”の主人公になれるような仕掛けをつくりました。

参加枠25組に対し、24時間以内で30組以上の募集が集まり、開始前から多くの反響を頂いた、当日の様子をご紹介します。

出会い ーUpー

むらまつ:

「ようこそ!PLAY GROUND(プレイグランド)へ。
君たちは、あそびが得意(とくい)かな?
まずは1つめの“あそびミッション”からトライしてみよう。
クリアをしたら、シールをもらおう♪
全部クリアできるかな?
ではスタート!!」

むらまつ:

「ダンスレディーをさがそう!
もしかしたら、ダンスレディーはちょうこくのように、
うごかず止まっているかもしれない。
君のちからで、ダンスレディーをめざめさせ、じゃんけんをしよう!」

むらまつ:

「じゃんけんにかったら、ダンスレディーからシールをもらおう!
めざめさせるヒントは「手のマーク」と、「足のマーク」に
書かれてある数字だよ。何人とじゃんけんできるかな?」

むらまつ:

「ダンスレディーは、何かに変身しているよ。
何に変身しているのか、そうぞうしてみよう。
こたえは、ひとつではない。
そうぞうができた君は、あそびの上級者だ。
何に見えたか、じゆうにかいてみよう。(何個でもかいてOK!)」

あそびの中から、いつの間にかパフォーマンスの世界にいざなわれていく子どもたち。

美容室のワンシーン?!
何が始まるんだろう?

つい、大きな声が出てしまっても
身体が動いてしまっても
周りを囲む大人たちはそれを止めず
温かく見守ります。

踊り ーWaoー

子どもたちの緊張がほぐれ、踊りに夢中になってきたところで、突然に始まった、辻本知彦とダンスレディによるダンスパフォーマンス。

遊びから一変した雰囲気に、ソワソワしだす、子どもたち。
真剣に見つめる子どももいれば、一緒に踊りだす子どもの姿も。

踊りのジャンルがわからなくっても、パプリカの音楽ともに、全身で感情を表現していく子どもたち。
同伴した親御さんたちも息を忘れるほど熱中していき、最骨頂に。

BE AT STUDIO HARAJUKU全体を包む高揚感を、静かに沈めるように最後は辻本知彦のソロパフォーマンス。
誰もがこの瞬間がずっと続きますようにと願うかのように、瞬きすら起きないような、そんな時間となりました。

セットリスト

This is My Song / Music by Charles Chaplin
U / Belle
心のそばに / Belle
Saint (feat. Arca) / Björk
Les chevaux / Cirque du Soleil
パプリカ 米津玄師バージョン / 米津玄師
テルーの唄 / 手嶌葵

息をはくーDownー

むらまつ:

「みんなは、なにに見えたかな??
わかめ?でんちゅう?ライオン?
なにに見えたっていい。
だって、どれも正解なんだ」

株式会社ビームスの社員研修の一環で”舞台づくり”を学びにきていた
渡邊と木村はもともと、PLAY GROUNDのファンで、踊りが大好き。

そのことを知った辻本からの粋な計らいで
当日、同じ舞台にあがった二人の「踊る楽しさ・喜び」についての想いをご紹介します。

渡邊かれん

ダンスを観ることに、ある種のハードルを感じていませんか?

「踊ったことがないから」「知識がないから」「なんだか難しい、理解できそうにないから」そんな声をよく耳にします。

そんな食わず嫌いは一旦やめにして、一度体験して欲しいです。

今回のパフォーマンス空間を目の当たりににして、改めてそんな感情が溢れました。

ダンスは言葉で説明出来ないから、体験する他、このエネルギーを感じとる方法がまだないのです。

いつでもどこでも、世界最高峰のダンスさえ、画面の中の映像で観られる現在、自分の身体(からだ)のすぐ隣で、温度と呼吸とを感じながら、踊りを観るのではなく”体験”する事の重要さは、ここ2年弱のヒトとの距離と、今回のパフォーマンスはもとより、参加してくれた子どもたちからより感じたことです。

『からだじゃんけん』もダンスになる。

『いつか動物園で見た動物』

『昨日公園や道端で見つけた草や花』が踊っている。

「踊ったことがなくても」「知識がなくても」「はっきりと理解出来なくても」踊りを感じることは、年齢関係なく、あなたにもできる素敵な体験になるはずです。

そんな体験ができる場所と空間が、ここからもっと、身近な存在になりますように。

デミルクス ビームス 新宿ショップスタッフ

渡邊かれん

1996年生まれ。
小学校入学を機にクラッシックバレエを始め、9歳の頃コンテンポラリーダンスの自由な世界に足を踏み入れる。大学にてコンテンポラリーダンス作品創りを主に、舞台や藝術を学ぶ。2019年株式会社ビームス入社。新たな踊りやアートとの向き合い方を模索中。友人とスタジオにて不定期に踊る会を開き、自作のプレイリストで眠りに落ちるのが日課。

Instagram:@__karen.ism__

木村寧音

この数年間、眠ったまま呼び起こすことがどうしてもできなかった。

でも、この“PLAY GROUND”の地に足を付け、
踊りたいと叫びのような願いのこころを取り戻したとき、
記憶も感触も痛いほどに、そして鮮明に、フラッシュバックのなかへと呑みこまれた。

ずっと息をすることを忘れていたのか、水を得た魚になった。

解き放たれた気持ちを誰かと共にするには苦しすぎる世の中?そうではないのかもしれない。

この世の中へと変化するよりもずっと前から、きっと、自由な場所は子どもにも大人にも必要だった。

この空間のなかに存在する限り、踊りは自由だと永遠に感じる。子どもたちがまぶしかった。

まぶしい子どもたちを包み込む大人たちがやさしかった。

それは、ただそこに居るだけで、全員が踊りのピースになった日だった。

踊りが好きな者同士、なんて美しい言葉をいただいたこと。

想像の世界への入り口はとても温かかったこと。

何度も、何度もとなりで、やさしさと息づかいを近く感じたこと。

手を取って踊ったとき、何日も忘れることのできないエネルギーを掴んだこと。

捉えられて離れない、離せない、視線の先にその踊りと想像がみえること。

そして…こころが震え上がるこの出会いと空間を与えていただいたことへ。

心より感謝いたします。

きっとこの先もどうか…愛する踊りのつづきを。

自由が止まないことを。こころから願って。

デミルクス ビームス 柏 ショップスタッフ

木村寧音

1995年滋賀県生まれ。
寧らかな音を奏でる…そんな名前を授かりながら、3歳、クラシックバレエとの出会い。以来、幼少期~学生時代、多様な舞台やクラス指導のなか、踊りとともにこれまでを過ごした。表現することへの追求は、言葉を紡ぐことへもつながり、BE AT TOKYO「TOKYO LOCALS」の書き手や nene|BEAMS にてブログを更新。舞台、映画、洋服、音楽、読書。あらゆるカルチャーを巡る旅のような時間を過ごす日々に、やはりいつだって踊りを欠かすことができない。

Instagram:@piinene

プロフィール

ダンサー・振付師

辻本 知彦

18歳よりダンスを始め、2007年には「シルク・ドゥ・ソレイユ」に日本人男性ダンサーとしてはじめて起用。2011年から『Michael Jackson The Immortal World Tour』に参加し、27カ国485公演に出演する。振付では、NHK2020応援ソング『パプリカ』、Siaの『Alive』日本版ミュージックビデオで土屋太鳳、米津玄師の『感電』、大河ドラマ『青天を衝け』(2021年)オープニングダンスを担当。2022年2~7月、舞台「千と千尋の神隠し」カオナシ役として帝国劇場・全国公演を予定している。


Instagram:@tomohiko_tsujimoto_official
Twitter:@waiwaisarasa
Web: https://www.tsujimoto.dance/
*辻󠄀本の「辻󠄀」のシンニョウは点1つです。環境によっては点2つで表示される場合があります。

子ども創作舞台演出家/プレイキッズシアター代表

むらまつ ひろこ

明治大学仏文卒業後、ワルシャワ大学、University of NY、上智大学にて心理学を学ぶ。認 定心理士。 日本劇作家協会 戯曲セミナー修了 モーツァルト「フィガロの結婚」「ドン・ジ ョバンニ」(サントリーホール主催、新日本フィルハーモニ ー)等、オペラ演出助手として 活動を開始。新国立劇場オペラ研修所演出チーム、を経て、子 ども達との表現教育活動を始めプレイキッズシアターを立ち上げる。


Instagram:@hirokogood2020
HP: https://www.playkidstheater.jp/

児玉 彩愛

1995年兵庫県生まれ。
幼少期に社交ダンスを始め、踊りの道へ。22歳で上京し、現在は演者として2020オリンピック開会式、舞台 CHAIN OF ∞ INFINITY、米津玄師ツアーダンサー等の出演経歴とポカリスエットやユニクロCM、アーティストMV、ミュージカル舞台の演出、振付ステージング等の現場経験を並行して積んでいる。
また、昨年度からは専門学校にて、講師を務める。
"個々の個性や感性を豊かに育む"をテーマに、踊りのスキルを教えるだけでは無い唯一無二の授業が、評判である。


Instagram:@saesaekodama

益田 妃奈 

1998年3月28日生まれ。
"表現者"幼少期よりジャズ、ヒップホップ等の様々なダンスジャンル、またミュージカル等の表現力を学ぶ。学生時代にアメリカNYにてダンス留学を経験。後に上京し辻󠄀本知彦氏に師事。大人気の楽曲「パプリカ」では数々番組でステージングを担当。多ジャンルを使い分ける表現スタイルで、数多くの芸能人やアーティストへの指導、MVやCMやLIVEでの出演、振付等と幅広く活躍している。


Instagram:@hina.masuda

猪野 なごみ

1997年生まれ。
空や信号機、道の看板から色を抜き空想でパン屋さんを営むため幼稚園を辞めた幼少期。8歳よりダンスを始め、現在は舞台を中心にソロで活動。米津玄師「2020 TOUR / HYPE」では「lemon」をソロで踊る。身体の柔らかさを活かし、鳥やクラゲ、稲妻のような空想を駆けめぐる、個性的な動きや振付が特徴。


Instagram:@na.go.mi.25

中嶋 美虹

1997年12月29日。
止まない雨なんかない!雨が止めば見えてくる、美しい虹。
そう、私は『美しい虹』とかいて美虹(みこ) 
師走の忙しい時に、クリスマスとお正月を掻い潜って生まれました。
日本大学芸術学部演劇学科洋舞コースを卒業。在学中に川野希典賞を受賞。


Instagram:@miko_nakajima

半山 ゆきの

1997年生まれ。
見た目は、ごく普通の黒髪女子。生まれつき、いつも笑顔であるため、真面目な茶道の先生によく叱られていた。(後にその笑顔がTOKYO2020開会式でのパフォーマンスにて、世界に発信される)15歳、茶道をやめて踊りと向き合う。一度踊りだすと底知れぬ人間力で人々を魅了。
君島大空『火傷に雨』MV、キタニタツヤ配信Liveにソロで出演。帝国劇場『DREAMBOYS』等、ミュージカルにも出演する。真面目に生きることが、非常に得意である。


Instagram:@yukino2323

嶋津 一馬

フリーランスのヘアスタイリスト。
原宿を拠点に北海道、沖縄、福岡など全国を旅しながらサロンワーク巡礼する独自のスタイルを展開する。またヘッドピース製作、東京/パリコレへのヘア参加、モデル、スタイリング、コンテンポラリーダンス界隈の舞台に出演する等多岐に渡り活動する。


Instagram:@kazuma_shimazu

写真家、映像作家、セノグラファー

石黒萌子

1990年生まれ。宮城県出身。
千葉大学建築学科卒業、東京藝術大学大学院デザイン専攻修了。 在学中ウィーン応用芸術大学にて舞台美術・映像表現を学ぶ。幼少期にはじめたクラシックバレエに影響を受け、身体感覚と空間、ノーテーションなどを制作テーマとしてきた。 建築・舞台デザイン事務所勤務を経て、2020年6月より株式会社toha代表取締役。写真・映像表現を軸にパフォーマンスやインスタレーションも行う。


Instagram:@moekoishiguro

きゅうかくうしお

2010年、辻󠄀本知彦と森山未來が立ち上げたユニット「きゅうかくうしお」。現在では、今までに関わったスタッフをメンバーとして10人体制で活動。日々係う(かかずらう)ことで生まれるあらゆる現象・感情を創作の起点とし、一人ひとりが自尊心を持ち自立した個の集団として、自由に思考・議論しながら創作のあり方を探り、日常への問いを提示する。


Instagram:@kyukakuushio
Twitter:@kyukakuushio
Web: https://kyukakuushio.com/

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