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大田区 / OTA

都会と田舎が同居する町、大田区

2021.07.18

Text:RICA

Vol.9 「 大岡山 鳴穂堂印房」

こんにちは。ああ、今年もむしむしする夏が来たな。この夏はどうやって乗り切ろうか、どんな楽しいことをしようかそんな想像を膨らませながら、お散歩する日々です。

大岡山の商店街近くを歩いていると、ふとこの辺の電信柱にはハンコ屋の看板が多いな、発祥の地か何かなのかな、と感じることがありました。

そういえば、今年は節目の年になるし、社会人になるということで自分用の印鑑を作りたいな、という衝動に狩られ、「鳴穂堂印房(なるほどういんぼう)」へ。

ここは三代目の高橋 直さんが切り盛りする、この大岡山で60年続くハンコ屋さんです。

ふらっとお店に入ると、なんだか存在感のある額縁が……!なんと、この印鑑屋の初代は日本で第1号の彫り師だそうです。(なんだか、すごい話が聞けそうな予感……)好奇心のままにお話しを伺ってみます。

聞くところによると、この三代続く店主は3人とも血が繋がっていないのだとか。ふむふむ、そんなこともあるんだなぁ。

まず一代目は、現在の劇団四季の脚本家をしながら、始めたハンコ屋。その腕は確かなものだったそうで、なんと弟子が14人もおり、このハンコ屋の上に皆住んでいたらしい……。せ、狭そう。

次に二代目がその中のひとり。

そして現在の三代目は、元々銀行員として働いておりバブル崩壊時に融資相談などで顧客だった、この鳴穂堂の先代に見込まれ、ハンコの世界へ。なんとも縁としか言いようのない状況。

三代目 高橋 直さん

合わせて、このあたりにハンコ屋の看板やお店が多く感じた疑問点もぶつけてみました。

大岡山には4軒のハンコ屋があるが、特にハンコ屋の聖地というわけではなく、駅前に東京工業大学がある関係で、このあたりには文房具店やハンコ屋が多くあるのだという。

町が町を作るのだなと感じ、都会の中でも昔からの商店街や地域の存続も大切にしていきたいな。またこの記事を通して新たな町の魅力の発見、発信ができたら最高だな、と感じる一日でした!

ちなみに私の仕事用のハンコは、縁起が良いと言われている末広がりの書体「隷書(れいしょ)」にしてもらいました。一般的な認印のハンコは1週間程度で完成。

これは、印を押すたびに思い出しちゃいそうだな(笑)

ぜひ、ハンコを作る際はこの縁起が良さそうな鳴穂堂へ!

また来週ー!

書き手

RICA

大田区在住。昨年度まで都内の音楽大学に通っていた、パーカッショニスト。そしてこの春から、フリーランスという名の就活生。趣味はヨガや散歩、ダイビングなど音楽の領域にとらわれず、さまざまなことにチャレンジ中。

Instagram:@capt_ame_rica

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